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ITエンジニアにはコミュニケーション力が不可欠

2021.06.02業務連絡
ITエンジニアにはコミュニケーション力が不可欠 ITエンジニアにおける課題
ITエンジニアが抱える課題には、どのようなものがあるでしょうか。
予想以上に作業が難航してしまった結果、納期に間に合わない、またはそのために十分な試験を行うことができず、不具合を発見することができない、想定外なトラブルの対応に焦ってしまう・・など、様々なケースが考えられます。

もっとも、作業工程面だけではなく、業務をこなしていく上で必要になる根本的な能力として、コミュニケーション力が不足しているケースが少なくありません。
ITエンジニアはパソコンに向かってコツコツ行う業務を行う場合が多々あります。その結果、人との関わり方が苦手でも問題ないと思っていたという方は多いのではないでしょうか。

ですが、実際にはITエンジニアにとってもコミュニケーション力は不可欠です。
同僚や上司、クライアントやプロジェクトチーム内のメンバーなど、しっかりとしたコミュニケーションが取ることができれば、納期に間に合わずに焦ることも、不具合を一人で抱え込むことも少なくなるはずです。

クライアントの課題を解決するために不可欠な能力
ITエンジニアはパソコンに向かって、黙々と作業する時間は確かに多いですが、それはあくまでも、クライアントの依頼に応えるためです。
開発したいシステムや課題を解決するために設計を行うことやプログラミングを行います。

そのためにはクライアントとコミュニケーションをしっかり取り、抱えている悩みや課題を把握し、クライアントの要望を満たし、かつ、使い勝手の良い高性能なシステムを構築しなくてはなりません。

コミュニケーションがうまく取れないと、クライアントのイメージとは異なるものができてしまいます。
クライアントの多くはITの専門家ではないので、相手の抱える問題やニーズに寄り添い、専門用語はかみ砕くことやたとえ話を用いるなどして、わかりやすく説明できる能力も必要です。



受注を獲得するために不可欠な能力
IT業界は多忙で常に案件があると言われていますが、参入してくる企業も多く競争も激しい業界です。
クライアントも、より良いシステムやサービスをより低コストで発注したいと考えています。
そのため、複数の企業に相談する場合や見積もりを取るケースが少なくありません。
中には実際に複数の企業を集めてコンペ形式で、プレゼンの機会が用意されることもあります。
コンペ形式でも、クライアントと直接の会議の場であっても、受注を取るために提案するには優れたプレゼン能力も要求されます。

プレゼンは一方的に説明すれば良いわけではなく、相手の反応を見ながらメリハリをつけて説明をすることや臨機応変に質疑応答に応じるなどしなくてはなりません。
制限された時間内に、クライアントの要望や課題をいかに理解できるか_自分たちのアピールを伝えることができるか?の能力が問われます。

プレゼン力が高い人は、少なくとも、自分の考えを理解してもらう術に長けています。
同時に、他人の意見を理解する能力も高いでしょう。

システムエンジニアやそのサポート役として、クライアントへの提案の場に同行するプログラマーにも、コミュニケーション力が求められます。
なぜなら、そのプログラマーが成長すれば、システムエンジニアになり、同様の立場としてクライアントと向き合うことになりますので、必要不可欠なスキルだからです。

チームで対応していくために不可欠な能力

システム開発やサイト制作、ゲームやアプリ開発など、一言も会話することなく、ひたすらパソコンに向かう時間が長いエンジニアは多いことでしょう。
ですが、どのプロジェクトにおいても、たった1人で完結する業務はありません。

クライアントの要望をヒアリングして理解する、要件を定義する、設計する、提案する、開発する、テストする、検証するなどの一連の工程を通じて1つの成果物が完成できるのであり、そこには役割分担や連携、共同作業などのチーム内での連携が必要不可欠になります。
チームで仕事を進めていくうえでは、コミュニケーション力は欠かせません。
これは上司や部下、同僚など、ポジションに関係ありません。

チームリーダーにコミュニケーション力がない場合、適切な指示を与えられない場合やメンバーの業務の進捗などに気づくことができず、目標を達成できなくなる可能性があります。
一方、部下などメンバーの側も同僚やチームメイト同士のコミュニケーション力がない場合には、うまくいかなかったり、困ったことがあっても相談できず、業務の進行に影響がでてしまったり、勝手な判断で進めてしまい、トラブルが発生することでしょう。
時間だけが経過してしまい、納期間際になってかなりの出戻りが発生する・・といった事態にも陥ります。

メンバー各自それぞれが、お互いの仕事や状態を理解し合い、不明な点は速やかに質問する、的確な説明やフォローができる、一緒になって解決する・・といったコミュニケーション力が求められます。
日頃からコミュニケーションが取れていれば、一人で問題を抱え込むこともありません。

保守対応にも不可欠な能力
システム営業や提案、開発などのプロセスだけでなく、システムの導入時や保守対応においてもコミュニケーション力は不可欠です。
満足のいくシステムやアプリケーションを開発するのは最低限のミッションです。
ですが、使い方の説明やサポート含め、納品後や運用開始後のアフターフォローまで込みが一つのプロジェクトです。
ITリテラシーが高くないユーザーであれば、なおさら丁寧なコミュニケーション力が求められます。

導入初期をはじめ、保守や障害対応のために、クライアント企業に出向となるケースも少なくありません。
1人で知らない職場に出向いて孤立せず、いざというときにも連携できるようにするためにも、日常的な意味でのコミュニケーション力も必要不可欠です。